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木の洞にひとりごと うろ覚えのうんちく うろうろと右往左往
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学校で面談があった。
私大受験の日程等のチェック。
それはまあ問題なく。

娘は学校で待っていて、ひとりで家を出ようとして
「時計がない」と気づく。
自転車禁止なので(眼科で)徒歩なのだが時計がないときつい。
仕方なく目覚し時計を鞄に押し込んで出る。
学校について娘にそれを見せたら面白がって友達にメール。
「お母さんの鞄に何が入っているでしょうか」

最初の返信。「遊戯王カード」
……
「ヒント。お母さんは携帯を持っていません」
それに対する返信。「電話の子機?」
脱力した。使えないもの持って歩いてどうすんだよ! 携帯ごっこかよ!

面談を終えて帰宅した娘は「願書を書く」と言った。
いざとなると結構大変である。
「とりあえず一校 書けた。間違いないか見ておいて」
カタカナとマークと漢字と。
「…学校コードがひとつ違う」
「あああ 誕生年のマークが9になっとる」
たったこれだけの中でふたつも間違うなんて!
センター大丈夫なんだろうか。ものすご不安になってきた。

そして。
「大字や字、丁目、番地の表記は省略する」という文を見て
何を思ったか「町」の字を飛ばそうとした。
「な なんで町を抜くの!」
「え だって ちょう って…」
娘の頭の中で丁目→ちょうめ→町名という変換がなされたらしい。
「あんた 馬鹿? 馬鹿? それで大学受験? はあ?」

娘がどれくらいアホか。
「300キロのクマを撃った事があります」と聞いて
「ええ 300キロ先のクマを撃ったの!」と驚いた。
重さだろうが! どうやったら300キロ先が見えるんだ!

センターまで一ヶ月ありません。
書類を見たりすると胸がどきどきして しんどいです。
娘のボケが却って救いかも知れん…
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聖者が街にやってきた。

自室は寒いからと勉強道具を持ち込んだ。
夕方はリビング、夜はパソ部屋(つまりは私の寝室)で勉強する。

それがどういう事かというと
「ゲームをやる時間が削られた」
「夜11時近くまで寝かせて貰えない」
という事なのである。

10時に勉強を終えて風呂に入る。
その間に椅子やストーブを片付け布団を敷き、
娘が出てから風呂に入って寝る。どうしたって10時半は過ぎる。
息子曰く。「いいじゃん これを機会に…」
「11時まで起きていられる女になるってか」
「うん」

まあ 受験生の親だもんな。11時くらいどうって事ないか。

とか言いつつ、息子日曜日の午後、遊びに行ってしまう。
リビングを占拠されたから家にいても仕方ないと思ったか。
「なんだ またデートか」
「違うわ!」
(相手が男とわかって言っている。例のりょうまくんだもん)
「他にも来るわ!」

……訂正するとこ そこですか。
んじゃ邪魔者がいなければデートなんですか。

某日。予定より早く帰ってきたから
「どうしたの。彼氏と喧嘩したの」と訊いたら
「喧嘩なんかするわけないだろ」と答えた。
娘と、「否定するとこ そこかよ」と笑う。

ああー
早く受験終らないかなあ。
子供達は遊び道具の方がいい。

息子に私と違う選択をさせ
自分で見る事の出来なかったイベントや会話を楽しむ。

運動部は私がバスケで息子がサッカー。
部員仲間が異なるので会話も違ってくる。
息子の横で正座して「勝手に進めるなよ!」と念押しして観賞する。
一条がサッカー部員の長瀬(女にやたら冷たい)に荒療治を思いつく。
「お前も来いよ!」と主人公に向って言う。「きれいなパンツはいて来い」
息子は首を傾げている。なんできれいなパンツ?
「…合コンだわ …きっと」 隣で私が言った。息子無言。

そして当日。一条が集めた女の子たちが
「もしかしてお持ち帰り前提ー?」とかやってる。
おいおい。お前ら高校生だろ。いいのか。ええ?
一条 お前私のプレイの時「友達どまりなんだよねー」とか言ってなかったか。
いつもどんな合コンやってんだよ!

そんなゲームを思春期の息子と並んで見ている母親のことまで
ゲーム製作者は考えてはくれてない。

「こいつら 部活帰りにいつも飯喰ってるけど いいんかね?」
「ええええ テストのご褒美が20000円? なんだ くそ」
息子の横で段々小さくなっていく私。
ううう。考えてくれよ …製作者。
 

ペルソナ4.
ハッテン場サウナを通り抜け、愉しく林間学校を送った後
突入したダンジョンはストリップ劇場だった…

攻略本を見たらば「特出し」とある。
前もって読んでいたら気づくだろ フツウ…
気づいていたら息子にやらせてなかった  とは限らんが。

ハッテン場の変態ちっくなボスを倒した息子に
「次も強烈だかんね」と言ったら「これ以上に変な事はありえない」と言った。


今頃になって急に受験のプレッシャーが押し寄せてきた。
もしかして娘はずっとこれに耐えていたのか?
もしそうなら私は娘に酷い事を言った。
気づかなくてごめんよお。
ずっとじゃないまでも時々はプレッシャーの波が来ていたかも知れないもんね。

ああ。受験ってやっぱ大変だよね。

でもさ。思い出すんだ。
剣道の試合の時。
これを勝ち抜けば県大会という対戦。
大将の娘まで勝負は持ち越された。二本勝ちで決まる。
もう心臓ばくばくで見てられない。
今の娘の立場にだけはなりたくないとまで思った。

勝った時の感動ったらなかったね。
仲間達と喜び合う姿を見ていて
「あの緊張を乗り越えたから手に入れられる歓びなんだ」
としみじみ思った。
私はそういう極度の緊張に向った事がなかったから
娘を羨ましく感じたよ。

受験は大変だ。
でもこのプレッシャーと戦わなければ手に入らないものもあるんだ。

だから頑張れ。

私はペルソナで頑張る(……)。

無神経と無邪気は紙一重な気がする。
やった側は「悪気はない」で済ませる。

前も書いたっけ。
「黒馬物語」の中で「この子は知らなかったんだ」という言い訳に
「無知が一番悪い」と返した話。

知らなかった は言い訳にはなっても免罪符にはならない。
同様に「悪気はなかった」は「傷つくなんて知らなかった」という言訳にはなっても
それで許せというのはムシが良すぎる。

いやいや。
それでもそれが真性の無邪気ならまだいいだろう。
だが無邪気なふりをしているだけだとしたら最悪だ。

ああ…
もう放っておいて欲しい。


口直し。
ペルソナ4.今日当たり林間学校。うふふ。
息子はサウナのバトルを終えました。
「なんだこれええ 何持ってるんだあ」と叫んだ後は
まあ普通にプレイしてました。
所詮高校生男児。

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