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木の洞にひとりごと うろ覚えのうんちく うろうろと右往左往
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なかなかに劇的な台詞だと思うのです。
ちょこっといい男に一度は言われてみたい。

若い男に言われました。
って 息子ですが。

家庭科の課題を持ち帰った息子。
教えていてふと時計を見て「炊飯器のスイッチ入れなきゃ」と
立ち上がってキッチンに向ったらば
針と布を持って硬直したまま「俺の傍を離れるなよ」と叫んだ。
…情ない。

「ハックルベリィ・フィンの冒険」という小説に
女装した(!)ハックが民家に入り込んで情報収集を試みるんだけど
そこの主婦に少年である事を見抜かれてしまう。
「お前さんは 針に糸を通そうとして 針の方を動かしただろ。
女の子は糸の方を動かすもんなんだよ」

そのとおり。息子は糸を構えて針を動かしていた。

ハック・フィンはトム・ソーヤ程有名じゃないけど
私はトムよりハックの方が好きです。
トムは所詮「家の子供」で、放浪的なハックの方が魅力的です。
女装できるくらいの年齢でありながら
銃でイノシシを撃って自分の死を偽装したり
(実の父親に監禁されてた)
いかだでミシシッピを下り、逃亡奴隷を匿うか通報するかで悩み
当時の白人としては掟破りにも黒人を助けて「地獄に堕ちよう」と決意する。

小説の訳者後書きに
「ハックは旅に出ると言うが
この数年後にアメリカ政府はフロンティア消滅を宣言するのである。
ハックのような少年の行き場所はもうない」とあった。
切なかった。

トムソーヤ・ハックフィン の冒険のほかに
「トム・ソーヤの探偵・探検」という短編集がある。
ここでハックはトムともうひとりと気球に乗って飛ぶのだが
トムが「どれくらい来たかなあ もう隣の州に入ったかな」と言うと
ハックが自信をもって「まだ ○○州だよ」と答える。

ハック贔屓の私は「おお! さすが私のハック。トムより賢い!」と喜んだ。

「どうして分かるんだ?」
「だって地面の色はさっきと変わらない」
「地面の色だって?」
「地図で見ると ○○州はオレンジで ××州は黄色だぜ」

……

私がハックフィンを最初に読んだのは旺文社文庫。
旺文社のは訳者が苦心して ハックに訛りで喋らせていた。
翻訳モノは訳文によって全く印象が変わってしまう。
書庫で見つけた資料は旧漢字旧仮名で
「ぢゃあ 僕は地獄へ行かふ」とハックの台詞が引用されていた。
(僕 と 地獄 は旧漢字の活字で)(これがまた耽美なんだよ)
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