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木の洞にひとりごと うろ覚えのうんちく うろうろと右往左往
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日曜日 午前中 実家に行く。
食後にゼリーの薬が増えたから
「ベッドをおこして 座って ご飯が食べられるよう」
枕元に並んだ『ゴミ』を移せるよう二階から低い棚をおろす。

ま。どうせ母はやらんだろうがね。
私が何をやっても逆らう事しか考えてないからね。
でもやるべきことさえやっておけば言われずに済むもんね。
(ってやるべき事も余計な事を って言われるんだけどね)
電動ベッドを電『動』じゃなくしてるのが私は嫌なんだ。
介護保険を使って借りてるやつだもん。
それだけで月にどれだけ保険に負担かけてるか。

午後。娘と買物。
旦那に『父の日のプレゼント』。
どうせなら娘の好みでと探し回る。

娘の眼鏡。ここ二ヶ月くらいずっと探している。
何軒回ったか覚えてない。
コンタがメインだからどうでもいいと思うんだが。
店を出ようとした時に「あ これは」と何気に指差したやつがヒット。
レンズも安く済んだし。よかったよかった。

その後服を見る。
半袖の薄い上着が欲しい。
4月頃に見かけたデニムのジャケットがずっと頭にある。
その後も別のところで見かけたが、どうにも小さいように見える。
値段も(私には)高い。
しかし頭にそれがあるから他を見てもぴんと来ない。

アイスブルーは好きじゃないくせに。
その時もその色に引き寄せられてジャケットを見ていた。
値札が消し値されているのに気づく。
もとねはどっかで見たような数字。
「こ これは もしかして」
あのジャケットである。半額になっている。
しかし半額になっていても小さいものは小さいのである。
だが素通りも出来ず、娘を呼ぶ。
「着てみるだけ着てみれば」と娘は言う。
「きつかったら恥ずかしいもん」
「んじゃ ためしに私が着てみるよ」と鏡の前に行った。店員さんが来る。
娘は「私でも腕がきついわ」と言った。
そうか。やっぱり駄目か。
だがどうにも諦められない。大好きなデザインなのだ。半額なのだ。
待てよ。娘は腕に筋肉がついている。私より彼女の方が細いと言い切れるだろうか。
「いい 着てみる。駄目なら諦められる」
と試着を始める私に店員さんの目が丸くなった。
構うもんか!
「着れた! 着れたよおおおお」

ダイエットは続行中。今より痩せればもっと楽に着られる筈。

意気揚々と購入して後にしたその店は
あろーとかいう若者の店だった…
 

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