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木の洞にひとりごと うろ覚えのうんちく うろうろと右往左往
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美容院を予約した。
私じゃない 娘が。

一時間くらいあいてしまった。
「何しよう」
「リビングの問題集を片付けろ」

自室は勿論、パソ部屋にもリビングにも娘のものが山となっている。
要るもの、弟にとっておくもの、捨てるもの。
分類してくれなきゃ縛る事も出来ない。
「面倒くさい」とぼやくのを
10日を過ぎると後期日程の友人達も暇になり
その分忙しくなる筈だから「今のうち」と急かす。
片付けるなら早い方がいいに決まってる。

見覚えのあるやつないやつ積み上げながら
娘の受験生活を思い起こす。
先週の今頃はまだ真っ最中だった。
こんなに勉強したんだなあ…
結果はともかく「勉強した」という事実は娘の中に残る。
知識という直接的なものじゃなく、
目的に向って懸命に頑張った という経験が。

なんて感傷に浸ったりするが、それは娘が目の前にいない時。

こいつを見ているとそういう感動とは無縁に思えてくるのだ。

放り出すだけ放り出し、
履歴書と検定証も出すだけ出して
娘は美容院に行った。

どんなになって帰ってくるやら。
ちなみに片付けは紐が足りなくなって中断。
娘が帰りに買ってきてくれるはずだが。
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