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木の洞にひとりごと うろ覚えのうんちく うろうろと右往左往
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近所から貰ったおふるを更にぼろぼろになるまで着て
袖もすりきれ汚れも染み付き、それを着て外に出たら浮浪者
とまでになって、漸く「捨てていい」とお許しを貰った。
「ここまで着て貰えたら服も昇天できるやろ」と言ったら
「何十年もねえ」と娘が言った。あんたまだ20年も生きてねえ。

最初にそれを着ていたのは娘より5歳上の子である。
小さい子が好きでまだ園児だった娘とよく遊んだ。
おやつやご飯も娘と一緒、休日など入り浸っていた。
冬休み、クリスマスの朝もうちに来ていた。
その子の友人が来たので一度外に出て行き、暫くして戻って来た。
ちょうど来ていた母親に「○○ちゃんがね サンタクロースなんかいないんだって」
と真剣な顔で言う。
「○○ちゃんが貰ったプレゼント お母さんが買って来たやつだったんだって」
確かその頃5年生。
もう潮時だろうと「ああ バレちゃんたんだ」と私は呟いたが
その子の母親は「○○ちゃんちはそうなんだね」と答えた。
○○ちゃんの家はサンタが来ないからお母さんが用意した、という意味合いだ。

その話を思い出し、娘にこんな事もあったと喋った。
私が「バレちゃった」と呟いた時背後に娘がいた事。そのせいで娘は半信半疑になったこと。
したらば。
「半信半疑どころか まあ いないだろうって思ってたよ。
Mちゃんがサンタさんに手紙書こうって言った時も
ああ 私たちのために信じてるふりをしてくれているんだって思ってたんだけど
何 あれって マジ信じてたわけ?」

そのMちゃんが真相を知ったのは病院の待合室で。
まさかもう信じてはいないだろう 少なくとも半信半疑だろうと思った母親が
真実を伝えたら彼女は絶句していたそうだ。
小学校の6年生か中一の頃。

そんな彼女、中身と違って外見は大人っぽく背も高く
沢山貰ったおふるはどれもおしゃれで娘のお気に入りだった。
それも一枚ずつ小さくなりボロくなり、今日捨てたのが最後だったのではないか。

とっくに成人式を終えた彼女はすでに一児の母である。
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