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木の洞にひとりごと うろ覚えのうんちく うろうろと右往左往
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先日電話があった。
「歌舞伎 好き?」
「好きな人ってそんなにいないと思う」(婉曲に好きじゃないと言っている)
「ただ券があるんだけど」
「……」
「たまには出てらっしゃい!」

二年前の日記に書いたと思うが、
宝塚公演に誘ってくれた友人である。
それも勿論ただ券(しかも弁当づき)で、今年も声をかけてくれたが
こっちの事情と、何となくの気遣いで断った。
(後援会がらみなんで いろいろ向こうの知人と会うわけだ。
挨拶している横で私がバカみたいに立っていると友人の顔を潰しそうで
かといって場に相応しい服やら持っているわけでもなく)

早目に待ち合わせてランチを食べてお茶をして御園座に。
4時過ぎ開演。
友人は4時半に後ろかっくんをやらかした。

……いくらなんでも早過ぎだろ。

中入り。ロビーに出る。
「最中にする? おにまんにする?」
それほどおなかはすいてないけど、それならと鬼まんを買う。
いつもただ券お相伴だからこれくらいを「私 払う」と言ったのがいかんかった。
友人はチャラにしょうとその後で「最中も食べよう」と言い出した。

おにまんを手に食べる場所を探していると、
背後の友人が「○○!」と声を上げる。聞いた事のある名前である。
振り返ると中高時代の同級生がいた。
娘さんと来ていた。いかにもな奥様である。お嬢様である。
私は私学出身だから同級生は皆それなりの奥様となっている。
貸衣装をやっている友人から知らされるそれぞれの近況
というか旦那様やお子様方の話は「へえ」なものばかりで
おそらく彼女もそのひとりなんだろう、というお上品なみなりであった。
(同伴の友人からして『社長夫人』なんだが)

おにまんを手に「これ持ってる時に会わんでも」と言ったら
その時だけは学生時代の顔で笑っていた。
や。きっと彼女は私が欲しがって買ったと思ってるに違いない。

……いいけど。

その後も友人はこっくりを繰り返し、中入りの時だけ目を覚まし
娘さんと妹さんからのメールに激怒し
(娘さんが打ち合わせどおりに動かなかったせいで厄介が増えたらしい)
どこまで筋を理解したか分からないまま、だが最後の二人道成寺は堪能したようで
「たまには日常から離れないとね」と言って帰っていった。

私はたまたま頼朝の出てくるマンガを読み返したばっかで
話の背後関係は把握できたけど、彼女はどうだったのだろうか。
ただ券といえど、買えば高いし、売ってもそこそこの値はついたと思う。

券を売ったお金でワインかなんか買って、自宅のソファで寝てた方がよかったんじゃないか
と、今回出かけたせいで厄介事を増やしてしまった友人に同情しつつ
娘じゃないけど「なんで私を誘うかなあ」と思わんでもない。

まあ友人が言ったとおり最中アイスはとてもおいしかったけど。
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