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木の洞にひとりごと うろ覚えのうんちく うろうろと右往左往
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「姉ちゃんの携帯も 家電も 姉ちゃんで登録してあるから
紛らわしいんだよな。変えればいいんだけど」と息子。
意味が分からず問い質す。
つまりは息子の携帯の着信履歴が、
娘の携帯からでも家からかけても「姉」で出るという事だ。
「なんで家の電話がA子なの。それくらいなら『母』じゃないの」
携帯もってないの私だけだし。家にいるのは私だし。
「なんで姉ちゃんなの」
追及から逃げ回っていた息子だが
「や だって あれ 一番最初に出るじゃん。あ の項だから」
家だって「い」の項で最初の方に出るじゃんな。なんで姉なんだ。絶対おかしい。


さてさて。
とりたてて優秀な子達じゃないが、この組み合わせでよかったとしみじみ思う。
隣の子は姉妹らしい。4歳と1歳というところか。
上の子はよく下を泣かせているし、下の子は上に譲らない。
「○○ちゃんに貸してあげなさい」「お姉ちゃんに残しておいてあげなさい」
という大人の声をよく耳にする。
息子が幼稚園に入るまで、娘の意図的な意地悪というものはなかった。
悪意のないちょっかいによって息子の機嫌を損ねる事はたびたびあったが。
息子は息子で姉に逆らうという事はなかった。
姉に一方的に仕切られても大人しく聞き入れていた。

息子がひとりで遊んでいる。
そこへ娘がやってきて「何してるの? あ それ こうした方がいいよ。
あ 違う こういう事にしない? こっちをこっちにこうして」
と並べてあった玩具などを勝手に引っ掻き回し、
数分後別の遊びをしに去ってしまう。
自分の世界を壊された息子は暫し途方にくれる。

公園で息子がひとりタイヤぶらんこに乗っていた。
そこに小学生の男児が数人やってきて「ちび どけよ」と言う。
息子は乗ったばかりなので嫌そうである。
ここで大人が出るのもなあと
傍で別の遊びをしていた娘に「いじめられてるよ」と囁いた。
娘は飛んでいって自分より大きい男の子たちに抗議し始める。
と、それまで黙って小さくなっていた息子は顔を上げ、
まだ言葉にならない声で同じように抗議をする。

自分より小さい女の子をどつくわけにもいかず
男の子達は去っていった。
娘は得意げに鼻を鳴らし、弟のぶらんこを漕いでやる。

ああ。微笑ましい。


隣のお母さんが時々キレて子供を叱る。
相当にでかい声だが、私はこれは全然気にならない。
テレビを見ていた息子が「やってるなあ」と呟く。
そして私を振り向き、
「隣の子ってさ そんなに悪い子なの?」と真顔で訊いた。
え?
あんた自分たち(というよりどっちかというと姉だが)が
私に怒鳴られていた事覚えてないの?
あれは子供がどうというより親がぶちキレてるだけで。

そうか。覚えてないのか。
幸せな奴だよな。

乳幼児の頃。
娘は予防接種の次の時から白衣を見るだけで泣くようになった。
病院の玄関に入ろうともしない。
息子は何度も入院し、点滴も受け、手術もやった。
だが病院につくと、私の鞄を期待に満ちた目で見る。
時間つぶしに用意した玩具を待っているのだ。
幼児ながらポジティブな子だなあと感心した。
娘はそれを『馬鹿なだけ』と言う。まあ そうとも言う。

三度目の入院の時、さすがにどう説得しようと悩んだが
結局何も言わずに病室に入り、
「今日はね ここにお泊りなの。お母さんも一緒だからいいよね」と言った。
娘だったら荷物が多いのを見た段階で警戒するだろうし
不意打ちなんか喰らわしたら何を言われるか分かったもんじゃない。
だが息子は「そうなの」と言っただけだった。
そしてその後「お姉ちゃんは?」と訊いた(!)。
「お姉ちゃんはお泊りできないよ。寝るところないよ」
「ここ」とベッドの空いたところを指差し、「ここで一緒に寝られるよ」と言う。

ああ。麗しき兄弟愛。
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