↓で触れたイエスの処刑について
より医学的に書かれたページを教えてもらったので
興味のある方はどうぞ
ttp://www.jaspella.com/jp/ministry/articles/agony.html
(最初に半角でhを入れて アドレスバーから飛んで下さい)
同じく↓で触れた「ジェーングレイに同情しない歴史好きの友人」の話。
彼女とは土曜の午後、学校帰りに途中下車して大きな書店に寄っていた。
先にレジに並んでいた私は、
彼女が嬉しそうに一冊の文庫を持って、やってくるのを見つけた。
その本のタイトルに視線が貼りついた。
50前の方たちだったら 中高生の頃に「カリギュラ」という映画が
上映されたのを覚えている人いるんじゃないでしょうか。
私は見ていないけど、JUNE(知らない人は知らないでよろしい)で紹介を読んで
おおよその内容は想像できた。
(風俗の乱れたローマにおいて やりたい放題の皇帝カリグラの
その部分だけを強調して描かれたもの だと思う)
彼女が手にしていたのはそれの文庫版である。
帯にはっきりと「エロス」と書いてある。
しかし歴史と神話が好きな彼女にとって、その単語はビーナスの息子に過ぎない。
傍まで来た彼女に「それ 買うの」と小声で訊いた。
「うんっ! だってローマって書いてあるもん」
「やめた方がいいと思うけど」 なんせレジ前である。店員さんがそこにいる。
内容を説明することはセーラー服の少女(私の事だ)には憚られる。
視線で訴えるのだが彼女には通じない。
懸命に言葉を探し、「それ 怖いよ? ものすごく怖いよ」と言った。
彼女は「私 怖いのも好きー」と買ってしまった。
月曜日。「なんで止めてくれんかったの!」と怒る。
「半分読んだけど もう駄目だわ。気持ち悪くて読めんわ!」
別の友人が買い取って、
次の日「あの子 よく半分も読めたわ。20ページで死んだ」と言った。
その後その本はクラス中に回された。誰が何ページ読んだかまでは知らない。
もうひとつ。
図書委員であった彼女と私は、放課後を司書室で過ごした。
その日、私は何か委員会の仕事をしていて、彼女は本を読んでいた。
司書室には他に国語科の先生と、司書のお姉さま方がいた。
(司書の人を先生と呼ばず お姉さまと呼ぶのが通例だった)
大きなテーブルでそれぞれに作業する。
心地よい緊張が部屋を包んでいた。
それを突然彼女の声が破った。
「ねえ インポ○ンツってどういう意味?」
凍りつく空気。それまでとは全く違う緊張が室内を支配する。
「ねえ ねえ どういう意味?」
自分より年長の人たち、それもそれなりに知識をもった人たちばかりである。
答えが返ってこない筈がないと彼女は信じる。だが誰も口を開かない。
仕方なく私は言った。「自分で調べなさい」
「知ってるなら教えてくれたっていいじゃない」
「調べなさいっ」
テーブルの上には、国語の先生の辞書が広げてあった。
当然友人の視線はそこで止まる。先生はそれを閉じ、彼女の方に押し遣った。
ぶつぶつ文句を言いながらページを探す彼女。
私達はただそれぞれの作業に熱中する(ふりをする)しかなかった。
彼女のおかげで学校生活楽しかったよ。
大学は違ったけど、最初の海外旅行(そう。ロンドン塔)も一緒に行った。
カリギュラの話覚えているかしら?
今だったら最後まで読めるかしらね。
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