木の洞にひとりごと
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高校3年の息子。
周囲が塾に行き始め、さすがに問題集くらい買わんといかんだろうと焦る。 だが志望学部が定まらない。 「何がしたいのか」 「どのレベルまで偏差値が引き上げられるか」 受験科目が決まらないと、何を強化すべきか分からない。 「騎手になりたいと思ったんだけどさ」 「身長と体重で引っ掛かるんじゃないの」 「うん。で 調教師を調べたら」 「調べたのかいっ」 「そっちも体重制限があってさ……」 「どのみちあんたには無理」 「馬が触れる職種がいいんだよぉ」 「どっちみちあんたには無理。毎朝4時起きられるんかい?」 「馬のためなら!」 正直私には息子がよく分からん。その能力も限界も根性も分からん。 やり通せるなら牧童(? とは言わんかね)でも調教師でも。 お金稼いで馬主でも(馬に触れるんかな)。 息子は平和主義である。ことなかれ主義ともいう。 素直で あったが、私の教育が行き届きすぎたせいで近頃はひねくれている。 勘はいいと思う。少なくとも娘よりは。 動物は好きだ。好きだから飼育員に適しているとは限らんが。 二歳ぐらいの時だろうか。 公園に猫がいた。どういうわけか息子に抱っこさせてくれ、 息子は動いたら猫が逃げると思ったのか、がちがちに固まって抱いていた。 微動だにしない。 猫が去った後も関節が固まって暫く動けなかった。 幼稚園の時、園バスに一番に乗るのだと (いつも大抵一番に乗り場にいるのだが、後から来る女児に押しのけられていた) 到着の一時間前から待っていた。 つきあってらんねえとひとりで送り出した。そのうち帰ってくるだろう。 だが待てども息子は戻らず、一度戻ったと思ったらトイレに入ってまた出て行った。 5分でも1時間でも同じなのに、一時間の方がより強い優先権をもつと息子は考えたのか。 しかし4歳ころの子供が一時間外でひとりで待つというのは尋常ではないと思う。 後から来た子にその違いが伝わるわけもなく、 例の女児は例によって息子を押しのけようとした。 学校から帰った息子が顔にシップを貼っていた。 「何 それ」「クラスの子に殴られて 腫れた」 詳しく聞きだす前に担任から電話が入った。 「息子さんも相手の子を引っ掻いたようですから 喧嘩両成敗ということで」 殴られたんなら殴り返せよと思いつつ、まあ仕方ないかなと電話を切った。 担任からの話で殴られたのは一発ではないと分かった。 「引っ掻いたの」 「止めようとして襟を掴んだ。爪が当たったかも知れん」 「相手の子は保健室に行ったの?」 「行ってない 俺だけ」 てことは傷にはなってないわけだ。 「殴られたの一発じゃないんじゃん。どうして逃げなかったの。 二発目殴られらるまで ぼーっと立ってたの?」 「二発じゃない」 「え?」 4発だったか5発だったか。 常々私の子じゃないと思っていたが、この時ばかりは心底そう思った。 ある女児のお母さんが言った(上記の女児とは別である)。 「○ちゃん(息子) うちの娘の王子さまなのよ」 「はあ? なんで」 「○ちゃん 優しいじゃない?ずっとうちの娘が乗っていたブランコ押してくれたり。 もういい?って訊いても 娘がもっとって言うから 根気にいつまでも」 …… その子が我が家に遊びに来た時、息子は玄関まで飛んで行って 彼女のコートのボタンを外し始めた。同い年だけど息子よりずっとしっかりしてる子。 息子がやるよりその子が自分で外した方がはるかに早かったと思うんだが。 息子って調教師に向いてるのかしら? それとも馬にナメられる? 全然関係ないけど 冬越しした蛹が今日羽化しました。 あげはになって飛んでいった。 PR
郵便局から電話があって指定代理人手続きのなんたらの説明がしたいとのこと。
我が家に自主的にかけた簡易保険はない。 実家の母がそれぞれの名前でかけた。 「自分で手続きしなさい」とお金をくれたのもあるが、 やったのは申し込み手続きだけである。保険内容もよく知らない。 証書が一通実家に置いてあるので取りに行った。 箱の中をかき回していたら父が「郵便局も少し整理しとかんとなあ」と言った。 だったらこれ。前にも書いたが100万×4通。 私ら家族がそれぞれ被保険者で、父が契約・受け取り人。満期はまだ先。 かけたのは母だが、名義は父なので皮肉な事に解約できるのは父である。 「保障は掛け捨てで大方フォローできる。こんなん要らんで。 ややこしいで現金に換えておいた方がいいと思う」 父が、前回の時は躊躇したくせに、今回はすんなり受け取った。 説明に来た係りの人と話している間に、その保険の話も出た。 「あれは全部解約するので 関係ないです」と言うと「どうして」と訊く。 面倒だから現金化する。高齢の父を受け取り人指定にする事自体おかしい。 「契約者と受け取り人名義をあなたに書き換えればいいんです。贈与税はかからず 金額によって一時所得として課税されるが、なんたらかんたらで おそらくその場合は控除範囲なのではないか。大体が貯金より保険の方が有利で」 ボードを取り出し説明してくれた。 確かに頷ける話だが。 母が掛けた保険というだけで、もう要らんのだ。 (簡易保険に関しては このブログ内で「簡易保険」で検索してみて下さい) 父は私が今入用かと勘違いしたらしいが、とりあえず生活は回っている。 「こっちは要らない。お父さん名義なんだから お父さんの口座に入れといて」 母はがっちり年金を抱え込み、生活費その他払おうとしない。 いちいち「それは幾らだった?」と訊いて払おうとするので「子供のおつかいじゃない」と反発する。 私に対してならまだしも父に対してもそうなので 「何にいくら じゃなくて まとめて渡しなよ。男がこまごま請求なんてしたくないよ」と言った。 だが知らん顔で、おろしてきたお金もどこかに隠している。 (どこにだろう? 本当に不思議だ。100~200万くらいになってると思う) 父は父で、たっぷり年金がもらえる世代だから困ってはいないが あまりに母が握りこんでいるので面白くない。 保険を解約したお金を散財すれば少しは気が済むんじゃないかしら。 係りの人は「相続税対策でよく相談を受けるんですが」と言った。 いろんな意味で腕がむずむずするんだろう。 1時間以上熱弁していった。 ごめんね 私 手で数えられるお金しか興味ないの。 親とお金の話なんかしたくないの。 それに私はもう郵便局(正確には違うが)はこりごりなんである。 実家に通っていた局員のせいで 私はバイト代まで貯金に吸い上げられてたかと思うと (母は私のためとか言っていたが、今思うと違うね、局員の成績だ) 私の青春返せ! な気分になるんだよ。 ちなみに指定代理人制度 というのは 本人でなければ出来ない保険金請求を代理で出来るように 親族の誰かを指定しておく ものである。 かつては家族が請求できたのだが、今は当人が窓口に出向く必要があるらしい。 寝たきりになった(場合は係りの人が訪問してくれるらしいんだが)とか 痴呆などで意思疎通が図れないとか、 告知内容と病名が異なっているとか、 そういう事態になった時便利であると。 しかしその手続きは自分で窓口でやってくれとの事だった。 用紙すらも置いていかなかった。
リビングで宿題をやっている。
画用紙に書いてしまってから「スペル これで合ってるっけ」と 電子辞書を開いた。 「ビートルって ええと 蜂?」 「カブトムシ。ってか普通にビートルズで出ないか?」 娘の書いた字を見ながら 「ビートルはこれで合ってるけど 複数形のeは要らんのか?」と CDジャケットを見に行ったほうが早いんじゃないかと隣室へ。 「esじゃん。あんた e 抜けとる」 既にサインペンでくっきり書いてしまった娘は「ひええ」と捻じ込む。 作業を続ける彼女に「蜂はビーやろ?」と訊く。「うん」 「んじゃ とんぼは何か知ってる?」「知らん」 「ドラゴンフライじゃないの? てんとうぴーは?」「知らん」 「レディバードだねえ。あんた 本当に何にも知らんのね」 宿題はどうやら「親から教わったこと」らしいんだが (旦那がビートルズが好きである) 目に「クッキング」の文字が飛び込んできた。 「おい。なんだ これは」 「スペルが簡単なの」 「私がいつ あんたに料理を教えた」 新聞に県が被災がれきを引き受けた事に抗議が寄せられたと書いてある。 放射能汚染を恐れての事である。 横浜の時も思ったが、放射能をばらまくような事をするわけがない。 なんでそんなことが分からんのかなあ。 被害は最小限に留めたいに決まってるじゃないか。 それでいながら。 別のページに「今の生活を維持したかったら原発のリスクは仕方ない」とあった。 人間って自分に都合のいい事でしか騒がないんだなと思った。
「学校に来るのが嫌なひと 手を挙げて」
ある日先生が訊いた。 クラスに不登校の子がいるからだよ と娘は言った。 小学校低学年の頃だったか。 「私もさ 行きたくないんだけど 手は挙げなかった。 どうせ面倒なこと 訊かれるだけだもん」 時々日記に出てくる「バカ娘」の事である。 「お友達を作るのが下手ですね」と1年の担任に言われ 授業の呑み込みも悪い。先生は愚鈍と言いたいところを頑固と言い換えたが とにかく散々に評価されていた。 三年に進級して担任が変わって、娘も少しずつ変化していったが でも小学生の間はいろいろ危うかった。 学校に行きたくない。でも行く。 それは行きたくないという自分を他人に知られたくなかったからか。 子供会の役員をやっていた時、 子供に交換用のプレゼントを持たせなかった親がいた。 交換に参加したそうなその子にどう対処するか。 私は親が欠落しているのなら、 他人がその分を補ってやるのが「子供会」の役割でもあるんじゃないかと 会費から出すのが不公平ならば自腹ででもプレゼントを用意してあげればいい と思った。 娘が言った。 「私なら放っておいて欲しいね。自分の親の不出来を他人にいじられたくない」 私が彼女を殴ったことがあると言うと大抵の人は驚く。 「あなたが? 信じられない」 蹴った事もある。髪の引っ張り合いもやったんじゃないかな。 もっと大きくなってからスーパーの駐車場でつかみ合いの喧嘩もした。 大学受験のさなかに辞書だか分厚い問題集だかで殴り合ったり。 (息子とは一度もない) ある日わき腹が痛いというので、腎臓かと内科に連れて行った。 医師は首を傾げ「内臓じゃあ ないなあ。ぶつけませんでしたか?」と訊いた。 私が全然覚えがなくて困っていると、娘がにやにや笑っている。 診察室を出たところで「お母さんが蹴っ飛ばしたところじゃん」と言った。 …… 「言わなかった事に感謝してよね」 これは笑い話だが 耳鼻科で医師が「何かで傷をつけたね」と言った。 娘が「自分で耳掻きしました」と答えた。 横にいた私は滅茶苦茶ショックを受けた。耳掻きは私の仕事だ(嘘。楽しみだ)! 勝手に自分でやっていいなんて許可した覚えは! と待合室で怒鳴りかけたら 娘が「やってないよ。お母さんのせいだよ。 でもお母さんがやりましたって言ったら お母さんが叱られるんだよ」と言った。 リビングで宿題をしている。 「ねえ いきづまるって つに点々でいいんだよね」 「そうだけど でも漢字の方がいいんじゃない?」 「えー どういう字」 「ごんべんに……」 「送り仮名は る だよね」 「……つ まる」 二年生。 小学校ではない。大学。 娘がまだ幼い頃、近所の人が言った。 「あなたは あの子に過剰な要求をしている」 小学校4年の時。 ママ友の呪縛から完全に解き放たれた私は現実からも飛んでしまっていた。 「お母さんの頭の中の半分は 遊戯王なんだね」 「バカを言いなさい」と私は怒った。「8割だわ!」 「じゃ ……じゃ 私たちは残りの2割なの?」 「甘いね。残りの2割を ハムスター 家事 雑事 育児 で分けるんだから あんたらなんか 5パーセントだわ」 その夏彼女は買物行き、昼ごはんを作った。 当時の日記を読み返すと「誰だ これは!」である。 彼女が6年の頃、私はこれではいけないと気づき、頭の中の割合を調整した。 それまでの分を穴埋めするように過保護になった。 そして今のバカ娘が出来上がった。 ……悪いのは私ですか。やっぱり。 昨夕テレビをつけたら |
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